博多祇園山笠用語辞典 YAMAKASA DICTIONARY

祝儀山(しゅうぎやま)

約2週間の山笠期間の中で、子供達が大人が舁く山に台上がり出来る唯一の流舁き。
将来、山笠の後継者となる子供達に山笠の楽しさを覚えてもらいたいという計らいの行事であり、山笠に参加している子供は毎年この日を楽しみにしている。
・・・が、実際に台上がりするとあまりの迫力とスピードに泣き出す子供も多々おり、それはそれで実にほほえましい。

また、流によっては、功績のあった年寄りを招き、縁起物の神酒、肴を出しもてなす流もある。
年寄りは帷子(かたびら)に角帯姿で参加し、招きは他や扇で山笠を招き入れられ、この日の台上がりは水法被の代わりに白麻半纏を着るのが習わしとなっている。

各流における祝儀山の行事内容

祝儀山については、各流によって行う日や内容が異なっている。

中洲流

中洲流は7月10日の流舁きの日に行う。子供を杉壁の中に入れて、各町毎に子供を乗せて山舁きが行われる。

土居流・大黒流

土居流、大黒流は、7月11日の「朝山」の日に行っている。
子供を杉壁の中に入れて、山舁きが行われる。台上がりは白帷子を着用し舁き棒の上に正座で棒をさばく。

西流

西流は、7月11日の「朝山」の日に行っている。
台上がりは白帷子を着用し舁き棒の上に正座を行い、棒をさばく。

東流

東流は、7月11日の「朝山」の日に行っている。子供を台上がりさせて山舁きが行われる。台上がりする子供は各町毎に交代していく。
途中、総務宅門前に舁き山を据えて、祝い目出度と手一本を入れられる。またこの日だけ、聖福寺前で山を据え、祝い目出度と手一本が入れられる。
また、子供の神様を祀った萬四郎神社前にて子供だけの台上がり「子供台上がり」が行われる。この時、棒に付くのは総務や総務経験者を始めとした山笠のベテランが棒に付き、子供が台上がりした舁き山を萬四郎神社前まで山舁きするという、功労者による子供への「祝儀」が贈られる。

→「朝山」を参照