博多祇園山笠用語辞典 YAMAKASA DICTIONARY

夏祈祷(なつきとう)

毎年6月2日に行われる承天寺の行事。正しい名前は「大般若夏祈祷」。 住職・僧侶らが『大般若波羅蜜多経』は全部で16部600巻に及ぶ蛇腹の経典を高く持ち上げ、左右にめくりながら読経する「転読(てんどく)」するのが特徴(転読とは経典の題名と初・中・終の数行を読みあげながらパラパラとめくる事で全体を読んだことにする読経の方法)

承天寺は博多祇園山笠の発祥の地であるため、毎年この夏祈祷に博多祇園山笠振興会の役員や各流の総務らが出席し、山笠の安全と無事を祈る。七流には、祈祷された安全祈願の札が渡される。

昭和60年(1986年)から行われているが、明治維新の神仏分離時代までは行われていたという説もあり、これが事実なら100数年ぶりに復活した行事である。