博多祇園山笠用語辞典 YAMAKASA DICTIONARY

長法被(ながはっぴ)

山笠期間中に男衆が着用する久留米絣(かすり)の法被で、山笠の儀礼服ともいえる。毎年6月1日から7月15日の祭り終了まで着用が認められる。

長法被は当番町になるたびに新調されていたことから「当番法被」とも呼ばれ、流や町の名を模様化した図柄が特徴。丈は膝下程度と、水法被よりは長い。

下はステテコ(かつては腰巻きだった)、足は雪駄か下駄、または地下足袋を履く場合もあり、手拭を首もしくは帯にかける。

長法被のデザイン

長法被(当番法被)は全部で43種類。東流・中洲流・千代流では長法被のデザインは統一されており、恵比須流・土居流・大黒流・西流では構成町によって独自のデザインを有する。またこの43種類の長法被の他にも、九番山以降の飾り山ではそれぞれ独自デザインの長法被が存在する。

デザインは様々で、昔の道筋を示した線状のデザイン、町の名前を模したデザインなど多種多様で、そのデザイン性の高さに魅了される人は多い。

なお、水法被は44種類ある。長法被より1種類多いのは、八番山笠”走る飾り山笠”上川端通の水法被があるため。